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2018-01-01から1年間の記事一覧

書評ー小さなことに忠実である者は大きなことにも忠実であるー貫井徳郎著「乱反射」

法律には反していないが、モラルに反する行為というのは無数にある。例えば、教室の廊下を走ったり、水道の水を出しっぱなしにしたり… それが積もり積もって予期せぬ結果が生じるということを教えてくれるのが、この小説である。バラバラに見える様々な出来…

書評ー動機ー東野圭吾著「悪意」

特別何かをされたわけではないのに、いけ好かないやつは確かに存在する。 では、その人を攻撃する最も効果的な方法は何か。それは、その人の名誉を 傷つけることである。殺しは一瞬だが、貶められた評判はずっと残る。 そんな恐ろしい発想を具現化した小説で…

書評ー二匹目のドジョウはいなかったー井沢元彦著「逆説の世界史①」

井沢元彦氏といえば、かつて逆説の日本史で新たな着眼点を提示し、ベストセラーを記録した人物である。今回は、その世界史編ということで期待を膨らませて読ませていただいたが、逆説の日本史ほどの衝撃はなかった。 もちろん、ピラミッドの建設理由や活版印…

ハードルを越えられなかったプリズンブレイクシーズン5

私は、プリズンブレイクシーズン1は海外ドラマの中でも1、2を争う面白さだと思っている。その後のシリーズもクオリティはやや下がったが、私の中では大変見応えのあるドラマだった。 しかし、今回のシーズン5については、粗さが目立つ内容となってしまった。…

書評ーまいたものを刈り取った男ー雫井脩介著「火の粉」

果たして人間に人間を裁く権利などあるのだろうか。そんな根源的な疑問を投げかける小説である。ある男が殺人事件で捕まったが、その男の自白は強制的に引き出された可能性が高く。裁判官は無罪の判決を下す。ここまではよくある話なのだが、この小説の秀逸…

書評ー偶然を必然に変えた男ー松本清張著「十万分の一の偶然」

カメラマンの仕事の一つは、決定的瞬間を捉えることである。その際に演出はどこまで許されるのだろうか。果たして、世に出る決定的瞬間のシーンに作為はないのだろうか。そんな疑問を提示する作品である。偶然を必然に変えた男に下った報いとあまりにも悲し…

マヂカルラブリーの傘ネタが面白かった件

今更キングオブコントの感想 個人的に一番気になったは、マヂカルラブリーでした。 なぜか知らないおっさんと傘を取り合うところで毎回タイムループするというネタ。 タイムループというSFネタをお笑いにしたところ、加えてあえてどうでもいい場面を切り取っ…

とある組織の児童虐待問題について

多くの人が聖書や組織に惹かれた魅力の一つに正直さがあるわけです。ダビデやペテロの例を引き合いに出して、私達も見倣いましょうという具合に。 で、この児童虐待の問題について公式アナウンスをしないのは、そんな人たちを失望させかねないのではというわ…

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