2018-12-10 書評ー動機ー東野圭吾著「悪意」 書評 特別何かをされたわけではないのに、いけ好かないやつは確かに存在する。 では、その人を攻撃する最も効果的な方法は何か。それは、その人の名誉を 傷つけることである。殺しは一瞬だが、貶められた評判はずっと残る。 そんな恐ろしい発想を具現化した小説である。この犯人にとっては、自分 がつかまるかどうかはどうだっていい。ただただ相手の評判を地の底に落と すのが目的なのである。 「じつに驚くべき発想だと思います。殺人を犯す前に、まず動機を用意す るなんて」 -出典:東野圭吾著「悪意」,講談社,341