この本を読んで、ある違和感にきずいた人は相当なミステリー好きである。もちろん、その違和感に全く気付かなかった私のようなにわかミステリー好きでも十分楽しめたりもする。
事件の設定は、とある山荘に舞台稽古と称してある7名の男女が集められ、そこで殺人事件が発生するというもの。ここまではよくある話かもしれないが、序盤から張り巡らされた伏線がクライマックスに向けて明らかになっていき、事件は思わぬ方向へ展開する。果たして本当の犯人とはだれなのか。犯行に秘められ悲しき動機、そして、その犯人への儚き思い……
表題につけた「悲しみは雪のように」は私なりの読後感で、ぜひ、読者の皆様一人ひとりの読後感と比較してもらえたらと思う。