MENU

サムエルの生涯は興味深い

 ウクライナ情勢は遅々として先が見通せないので、たまには違う話題を。

 ここ最近の集会で最も興味深かったのは、腐敗まみれの環境で子ども時代を過ごしたサムエルの生涯だった。サムエルと言っても一般の人は誰かわからないかもしれないが、かつてのイスラエルという国の預言者で、3,4歳ごろには親元を離れ、神への奉仕を始めたと言われている。奉仕を始めた年齢も特殊だが、置かれた環境も特殊だった。周りにも奉仕者がいたのだが、不道徳はするわ権威は乱用するわで腐敗しきっていたのだ。しかも、あろうことかその親も権力ある立場におり、自分の子どもを注意しないというなんだかどこかのドラマで見たような展開も繰り広げられていた。ここで神の道から逸れてしまっていたら、おそらくサムエルの名前が良い名として後世に残ることはなかっただろう。そんな劣悪な環境だったが、彼は一度も神から離れることはなかった。ただ一点挙げるとするならば、サムエル自身の子どもは賄賂を取るなど悪を行い、残念ながら親であるサムエルに倣おうとはしなかった点だろう。このことからサムエルがどれほどショックを受けたかは聖書には書かれていない。ただ、子ども時代に親が子どもを注意しないことで苦しんでいたサムエルもまた、自分の子どものことで苦しんでいたかもしれないと思うととても興味深く感じた。